2016年11月28日

映画「セッション」感想

最近転職活動をしている。その時ある面接官にこう言われた。
「いや〜ひろ氏さんCRYですね」
CRY……?一瞬どう言う意味かわからなかった。
cryとは英語で言うと泣く。もしくは叫ぶという意味がある。ここで私に叫んでみろと
言いたかったのかと思いかけたら、ようやく分かった。暗いだった。
かつて就職活動をしていた時も同じようなことを言われて落とされまくったことがあった。
その時のことを思い出して面接官がいる部屋で一人野獣のような咆哮をすることなくショボショボと
帰路に着くことになった。もちろんその面接はそこで終了だった。
就職をして3年立つから流石にもう暗いとか言われないだろうと思っていたら何も変わっていないことに気づいてしまった。
かつて学生だった頃はどうしていただろうか。ふと昔を思い出すと僕の足はTSUTAYAに向かっていた。

煮ても焼いても食えないアクの強さ
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特に何を借りようと思っていたわけでもなかったので、適当にランキング上位のものを探していたら見つかったのがこちら「セッション」
ちょっと前にアカデミー賞を3部門取れたと言われる逸作だ。
あらすじ
アンドリュー・ニーマンは19歳のジャズ・ドラマーである。若くして才能に恵まれるニーマンは、バディ・リッチのような「偉大な」ドラマーになることに憧れ、アメリカで最高の音楽学校、シェイファー音楽学校へと進学していた。壮大ながらも獏とした夢を抱えながら、日々孤独に練習に打ち込むニーマン。ティーン・エイジャーらしく恋愛にも憧れ、父と「男の争い」(Rifif)を観に行った映画館で働いている大学生のニコルに恋愛感情を抱きながらも声をかけられずにいた。そんなある日、シェイファー音楽学校の中でも最高の指揮者として名高いテレンス・フレッチャーが彼の学ぶ初等教室へやってくる。ニーマンの卓越した演奏はフレッチャーの目を引き、彼はシェイファーの最高峰であるフレッチャーのスタジオ・バンドに招かれる事になった。同時に映画館で働いてるニコルとも交際を初め、有頂天になるニーマン。しかし練習初日、スタジオに現れたニーマンは、フレッチャーの登場とともに異様な緊張感に包まれるメンバーたちの様子に違和感を覚える。開始早々、怒声を浴びせられ、泣きながら退場させられるバンドメンバーを目にして度肝を抜かれるニーマン。そんなニーマンをなだめるように、フレッチャーは温かく迎え入れるような態度をとったが、それはフェイクだった。(wikipedhia参照)

昔腐女子の知り合いがいた。腐女子というのは知っての通り何でも男と男の関係ならホモにするという恐怖の集団だ。その子がある日映画を見たと言うので何を見たのかと聞いたところ上記のセッションだった。「どうだった?」と聞いたところこの2人(アンドリューとフレッチャーの師弟)だと絡ませることができないとのこと。何故かと聞くとこの師匠役の人がいるのだがこのオヤジがまたアクが強くて煮ても焼いても食えないとのこと。
その時はよく分からなかったが、改めて見たところ彼女の言っている意味が分かった。
確かにこれは一筋縄じゃ行かないおっさんだ。
昔フルメタルジャケットという映画を見たがその時出てきたハートマン軍曹を彷彿とさせる鬼指導と口の悪さ。
そしてこのおっさんのタチの悪いところはひたすら怒鳴ったり切れたり座っている椅子を投げたりしたと思うとしばらくして違うところで「これは俺なりの指導なんだ分かってくれ」と言わんばかりの飴を与えるところだ。
典型的なDV男の思考である。
さてこれに対する主人公のアンドリューもまた変人だ。ジャズという世界に魅入られ自分はほかのやつとは違う。才能があると思い込みたまに日常生活においても自分は特別であるという言動を振舞うところからリアルでは友達がいない。しかも彼女が出来ても音楽の邪魔になるからと振ってしまうくらいジャズに魅入られている。
この手の才能ものでは主人公にとってライバルと呼ぶべき存在が出てくるが、このセッションの中でライバルとも言えるのは師匠のフレッチャーだ。フレッチャーは主人公に罵倒に罵倒を重ね半分ノイローゼにまで追い込む。
だが、主人公のアンドリューはそれに打ち勝つというか執念じみた根性で無理やりにでもコンサートで主奏をする地位をゲットする。ちなみにアンドリューのポジションはドラム。ひたすら叩きすぎて血が流れる描写がたびたび出てきていた。
そんなある日、コンサートに出場することになったが、遅刻をしてしまう。このアンドリューはジャズに対する情熱はすごいが結構うっかり屋さんで楽譜を無くしたりするところもあるお茶目さんだ。
この時もバスが遅刻したためレンタカーを借りたところ、急ぎすぎて盛大に事故を起こす。半分血まみれでコンサートに来たわいいけど遅刻+ドラムニストの魂と呼ぶべきスティックをうっかり車に忘れる始末。
これにはさすがのDV男のフレッチャーも熱意を認めるどころか呆れる始末。ここに無理を言ってコンサートに出たわいいけどミスをしまくりでスティックも落とすなどをしたためフレッチャーはアンドリューをその場でクビに。

クビになるどころか学校まで退学になってしまい、家でぼんやりとしていたら父親が息子に対し弁護士のようなものを呼びほかにも被害者がたくさんいるからフレッチャーをクビにしましょうと言うことに。
最初はそれはできないと言っていた主人公だけどやっぱりムカついたからチクって無事にフレッチャーをクビにすることにした。
僕ならこれで今日は美味いメシ食えるわと思うんだが、アンドリュー自体ジャズに情熱を注ぎすぎたため学校を辞めてもフラフラと街中を放浪する始末。
そこで見つけたあるジャズのイベントにあのフレッチャーが特別ゲストで出演していた。
入ったアンドリューが見たものはかつて鬼のように厳しかったフレッチャーではなく楽しそうにピアノを演奏しているフレッチャーだった。そこでなんだかんだでフレッチャーと飲んでいたアンドリューは週末のジャズのイベントにドラムがいないから良かったら来てくれないかと勧誘してきた。
まさかの展開とフレッチャーと話して昔の彼とは違うと思ったからから承諾し、再びフレッチャーとイベントに出ることに。
こんな形とは言え久しぶりのジャズのイベントにアンドリューはウキウキして元カノに電話するも、新しい彼氏の存在を知ってしまいがっくり落ち込んだりとかハプニングがあったがいよいよコンテスト当日に。
いよいよ観客の前で久しぶりのドラムを叩くかと気合を入れていたアンドリューの前にやってきたフレッチャーの言葉はまさに衝撃だった。
「俺をやめさせたのはお前がチクったからだろ」
まさかのチクったのがアンドリューというのがバレていてやべえと思ったらどうやらフレッチャーはアンドリューに全く違う楽譜を渡していたという陰湿ぶり。
ここが他のよくある師弟関係を描いたものと違うところだ。何て陰湿。
これが大人のいじめかと思うとアンドリューは観客の前で大恥をかいてしまう。もしここで終わっていたら本当に胸糞な映画だったがここからが違った。
実はセッションは一番いいのはラストの9分と言われるのだ。ネタバレになるが動画を貼ることにする。

字幕がないので見えないかもしれないが一度は諦め家に帰ろうとしてからやはり、自分の才能を証明したかったアンドリューはプログラムにない曲を勝手に引き始める。最初は周りもなんだこいつという顔だったが、次第にアンドリューの熱意に当てられ次々と演奏をはじめる。これには指揮官のフレッチャーも面目丸つぶれだから怒るはずというか激怒をしていたが、聞いていくうちにかつてアンドリューを指導していた頃よりもうまくなっていることに気づきフレッチャーが指揮をとり始めた。
ここがこの映画の一番の見所だろう。性格の悪いフレッチャーというおっさんが自分の感情を抑えジャズという音楽に対してむしろ楽しみを見出してしまう。一瞬前まで喧嘩をしていた(しかも陰湿な)2人がジャズを通して正しい関係ではないけど一緒に協力をし合う。
これは歪んだ関係なのかもしれない。だけど甘っちょろい友情ものや努力のお話ではない才能があって変人な2人のエゴのぶつかり合い。これがセッションの醍醐味なのかもしれない。その日暗いとか言われた僕はそのことを少しだけ忘れることができた。それと同時にこれくらい何か一つのものに打ち込めればいいものだと考え直してしまった。今のやりたくない仕事を延々とするより何か一つ打ち込めるものを形にできないだろうかと

関係ないけどブログのタイトルとか
書いてなかったけど8月が僕の誕生日だ。なので今年でもう30歳になる。30といえばひとつの節目だ。
というわけで何か今まで自分のやりたかったことを形に出来たらいいなと思いブログのタイトルを変える。
もうあまり人は来ていないかもしれないが、自分が変わっていけたらなと思いブログを更新していきたい。
久しぶりにブログ書きすぎて口調を忘れた。
posted by ひろ氏 at 00:24| Comment(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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